波佐見中尾皿山と鬼木棚田の文化的景観
はさみなかおさらやまとおにぎたなだのぶんかてきけいかん

文化的景観の紹介

波佐見町は長崎県のほぼ中央にあり、佐賀県との県境に位置しています。県内で唯一、海に面していない自治体で、里山の景色が広がります。周囲は山々に囲まれており、町は盆地となっています。比較的穏やかな気候で過ごしやすい地域ですが、観測上は長崎県で2番目に寒い町とされています。

江戸時代以降、窯業で全国有数のやきもの「波佐見焼」の産地として発展を遂げました。町南東部に位置する中尾郷では、江戸時代初期に窯業が始まり、波佐見窯業の中心地、「中尾皿山」として発展を遂げます。江戸時代後期には、世界最大級を含む巨大な登り窯を3基築いて、庶民向けの磁器を大量生産し、全国津々浦々に供給していました。現在も窯業は盛んで、この地で春は「桜陶祭」・秋は「秋陶めぐり」という陶器市が開催され、多くのやきものファンが訪れます。

中尾郷に隣接する鬼木郷は、戦国時代頃には開拓され、江戸時代初期以降、一面に広がる緩やかな傾斜地に石積みして棚田が作られます。集落を流れる3本の河川から取水し、田越し灌漑等による伝統的な水利システムによって農作物を生みだしてきました。平成11年(1999)には日本棚田百選に選ばれ、平成29年(2017)には全国棚田(千枚田)サミットが開催されました。また、例年6月に「鬼木燈火まつり」、9月23日には「鬼木棚田まつり」が開かれ、多くの来訪者で賑わっています。

中尾郷は、登り窯やレンガ煙突、窯元住宅など近世以降の窯業と住まいの変遷を色濃く伝えている窯業集落です。一方、鬼木郷は、伝統的な水利システムと石積みによる棚田を受け継いできた農業集落です。隣り合う両集落は、労働力、下肥、梱包用の藁などを互恵的に提供しつつ発展を遂げてきました。

このような集落は全国的にも稀であり、文化的景観として重要な意味を持ちます。

基本情報

所在地 長崎県東彼杵郡波佐見町
選定年月日 令和8年2月17日
選定基準 (一)水田・畑地などの農耕に関する景観地(六)鉱山・採石場・工場群などの採掘・製造に関する景観地(八)垣根・屋敷林などの居住に関する景観地選定基準の詳細はこちら

地図

フォトギャラリー

お問い合わせ情報

担当課 波佐見町教育委員会 文化財班
住所 〒859-3702 長崎県東彼杵郡波佐見町湯無田郷1010番地1 波佐見町歴史文化交流館
電話番号 0956-85-7355
アクセス ●車(高速利用)
福岡IC-波佐見・有田IC    約1時間40分
福岡IC-嬉野IC        約1時間30分
長崎出島道路-波佐見・有田IC  約1時間