佐渡西三川の砂金山由来の農山村景観
さどにしみかわのさきんざんゆらいののうさんそんけいかん
文化的景観の紹介
佐渡島の南西部、真野湾に注ぐ西三川川流域一帯には金銀鉱床が展開しており、古くから砂金採掘が行われた結果、現在でも斜面の掘削による平坦面・被植に乏しい裸地や地崩れ地形・独立丘陵など特異な地形が残されています。
砂金採掘の記録は平安時代に遡るが、産金量が増大した中世末期には砂金採掘の中心地であった西三川川中流域の山間地に集落が形成され、近世に入っても、徳川幕府の財政を支えた佐渡金銀山の1つとして栄えました。江戸時代中期以降は次第に産金量が減少し、明治5年(1872)に西三川砂金山は閉山となりました。閉山後は砂金採掘跡や堤跡の田畑への転換、砂金流し用水路の農業用水路への転用といった農地開発が行われ、明治末期には現在の農山村へと産業構造の転換がほぼ完成しました。こうした田畑や水路は現在も機能しており、近世の鉱山跡地や鉱山技術を応用した農地開発などの土地利用の変遷を確認することができます。
集落内では、長年の砂金採掘によって生じたガラ石を用いて、家屋の敷地境界線や道路法面に石垣が築かれており、屋敷の配置構成も近世の砂金採掘時代の形態を継承していることが絵図によって示されています。
このように、佐渡西三川の農山村景観は、古代から近代まで行われた砂金採掘によって形成された独特の地形・技術を、閉山後も巧みに土地利用に活かし農山村へと産業構造の転換を成功させた地域の歴史的変遷を示す、価値の高い文化的景観です。
基本情報
所在地 | 新潟県佐渡市西三川ほか |
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選定年月日 | 平成23年9月21日 |
選定基準 | (一)水田・畑地などの農耕に関する景観地(五)ため池・水路・港などの水の利用に関する景観地(六)鉱山・採石場・工場群などの採掘・製造に関する景観地(八)垣根・屋敷林などの居住に関する景観地選定基準の詳細はこちら |
地図
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お問い合わせ情報
担当課 | 佐渡市産業観光部世界遺産推進課調査係 |
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住所 | 〒952-1292 新潟県佐渡市千種232 |
電話番号 | 0259-63-5136 |
関連サイトURL | http://www.city.sado.niigata.jp/z_ot/cultural_property/property_c/2000/2001-01.shtml |
アクセス | ①佐渡汽船・新潟港~(ジェットフォイル65分、カーフェリー150分)~両津港~ (路線バス・南線佐和田行 約40分)~真野新町バス停~(路線バス・小木線小木行 約10分)~ 小立バス停~(徒歩約50分)~笹川集落 ②佐渡汽船・直江津港~(高速カーフェリー100分)~小木港~(路線バス・小木線佐和田行 約30分)~西三川バス停~(徒歩約50分)~笹川集落 |