智頭の林業景観
ちづのりんぎょうけいかん

文化的景観の紹介

智頭町は、鳥取県の南東部、岡山県との県境に位置し、標高1,000m級の山々に囲まれた山間の町で、面積の約93%が森林となっています。

江戸時代に植林されたといわれる樹齢350年のスギの大木が現在もなお残っており、当時から続く林業の歴史を物語っています。

智頭の林業体系を確立する上で最も重要であったのは苗木生産でした。東山・沖ノ山山系に生息した天然スギを利用した「赤挿し苗」の育苗技術が明治中期以降確立され、人工造林が盛んに行われ、この時期に植林された100年生を超えるスギ人工林が豊富に残っています。

その苗の生産に主として携わったのは、古くから東山・沖ノ山の森林資源を利用しながら生計を立ててきた芦津集落です。芦津集落には、現在においても、林業の道具を保管する土蔵が数多く残っており、また、集落を取り囲む森林は、林業景観ならではの管理の行き届いた多様性に富んだ景観を形成しています。

大正期から昭和初期に造営された石谷家住宅は、林業で得た富をもとに、自己山林を中心とした智頭産材を大部分で使用しており、智頭林業の繁栄ぶりが見てとれる建築物となっています。その石谷家住宅を中心とした宿場町も当時から現在に至る往来の面影を残す歴史的景観を形成しています。

このように「智頭の林業景観」は、林業という智頭町の中心的産業を通じて、森林・山村集落・宿場町・流通往来景観など多様性に富んだ景観が形成された重要文化的景観です。

基本情報

所在地 鳥取県八頭郡智頭町
選定年月日 平成30年2月13日
選定基準 (三)用材林・防災林などの森林の利用に関する景観地選定基準の詳細はこちら

地図

フォトギャラリー

人工林と広葉樹のパッチワーク

 

350年のスギ人工林

お問い合わせ情報

担当課 智頭町教育委員会教育課
住所 〒689-1402 鳥取県八頭郡智頭町大字智頭2072番地1
電話番号 0858-75-3114
関連サイトURL http://cms.sanin.jp/p/chizu/kyouiku/22/
アクセス 自動車
 大阪ー中国自動車道、佐用JCTー鳥取自動車道ー智頭 約2時間7分
 岡山ーR53―智頭 約2時間13分
 鳥取ーR53―鳥取自動車道ー智頭 約37分
 広島ー中国自動車道、津山IC~R53―智頭 約3時間35分

列車
 大阪ー智頭線ー智頭駅 約2時間11分
 京都ー智頭線ー智頭駅 約2時間45分
 岡山ー智頭線ー智頭駅 約1時間23分
 鳥取ー因美線ー智頭駅 約27分
 広島ー新幹線ー岡山駅(乗換え)―智頭線ー智頭駅 約2時間
 東京ー姫路駅(乗換え)―智頭線ー智頭駅 約4時間30分