令和7 年度全国文化的景観地区連絡協議会西予大会

1.大会テーマ
「文化的景観の“輪”を広げる~多様な担い手のあり方~」
2.主 催
全国文化的景観地区連絡協議会
3.協 力
西予市、西予市教育委員会、宇和島市、宇和島市教育委員会、松野町、松野町教育委員会
4.開催期日
令和7年10 月30 日(木)~31日(金)
5.会 場
狩江地域づくり活動センター(愛媛県西予市明浜狩浜3番耕地202番地第7 TEL:0894-65-0301)
6.参加者
文景協会員、文化庁、一般
7.日程及び内容
【1日目】
9:50 | 開会行事 |
10:00 | 趣旨説明 |
10:10 | 基調講演 |
11:40 | 昼食・休憩 |
12:40 | 事例発表 |
13:55 | 休憩 |
14:10 | 現地視察 |
16:00 | 文化庁感想・閉会行事 |
基調講演1
演題 「文化的景観の20年~地域らしさのダイナミクス~」
講師 上杉 和央(京都府立大学教授)
令和7年(2025)は文化的景観の制度運用(法施行)が始まって20年の節目にあたります。この20年を振り返り、文化的景観の現在地を共有します。
文化的景観は変化していく文化財であり、景観そのものがダイナミックな(動態的)なものであります。
重要文化的景観に選定された後も刻々と変わっていく構成要素、そして地域の姿に対し、どのようなスタンスで臨めばいいのかを狩浜の事例をもとに語ります。
事例発表
発表1 「小さな自治と足元学で地域づくり」
日高茂信(酒谷むらおこし推進協議会/宮崎県日南市)
「酒谷地区むらおこし推進協議会」は、地域の少子高齢化が進み、地域活動において危機感を感じるようになったことから、平成5年に立ち上げた団体です。
地域全体を巻き込みながら地域活性化の取り組みを開始しました。
坂元棚田の持つ特性を活かし、棚田まつりやオカリナ演奏会などを企画し、今も新しい手段を考えながら、持続可能な地域活動を目指した取り組みを行っています。
事例発表では、こうした取組の内容や課題について語ります。
発表2 「風景をつなぐ営み-越前海岸の水仙畑の場合-」
高橋 要(合同会社ノカテ/福井県福井市)
越前海岸の水仙畑をとりまく人々の営みがつくってきた風景は、地域の大切なアイデンティティです。斜面地が多い水仙畑での草刈り作業は、農家への負担が大きく、近年では鹿や猪による獣害も深刻化しており、採算性が高いとは言えず、水仙栽培に新しく携わろうとする人材がほぼ期待できない状況となっていました。
水仙畑の風景をつないでいくために、地域での暮らし自体をつないでいくための手立てとして、水仙の価値を捉え直した新しい“なりわい”の実践、交流・関係人口創出のための拠点運営、地域の営みを記録し文化的景観を伝えるデザインや活動を展開しています。
事例発表では、取組の内容や課題について語ります。
発表3 「SUIJI による石積み補修活動」
笠松浩樹氏(愛媛大学社会共創学部)
愛媛大学が加入する共同体「SUIJI(Six University Initiative Japan Indonesia)」は、日本とインドネシアの6大学で教育プログラムを展開しており、2013年から狩江地区で「国内サービスラーニングプログラム」を開始しました。8~9月に日本人とインドネシア人が10日以上滞在し、地域社会の支援を行いながら、そこから多様な学びを得るというものです。
2018年からは、地域づくり組織「かりとりもさくの会」とともに石積みの補修を始めました。石積みの補修を専門的に実施している方の指導を仰ぎ、崩れた箇所で修復作業を行います。
プログラムが終わった後も関係人口として補修活動に関わりたいと考える学生も出てきています。
事例発表では、取組の内容や新たな提案について語ります。
ポスター発表
亀井彩香「石積み宣誓書!」(愛媛県西予市)
「石積み宣誓書!」という小冊子と 令和5年度・6年度の狩江地区産業文化祭で展示したポスターをもとに亀井彩香氏の活動内容を紹介いたします。
【2日目】
宇和海沿岸リアス海岸地帯の漁業と斜面地農業を生業とする「遊子水荷浦の段畑」(宇和島市遊子)か、斜面地を開墾し山林から供給される豊富な水を活かした稲作をベースに生活を営んできた「奥内の棚田及び農山村景観」(松野町蕨生)を選択して現地視察を行います。
時間 | 内容 | Aコース | Bコース |
9:00 | 集合・出発
|
宇和島新内港(きさいや広場)集合 (渡船移動) |
JR 宇和島駅集合 (バス移動) |
9:30 | 現地視察 | 重要文化的景観 「遊子水荷浦の段畑」(宇和島市遊子) ・松田 鎮昭(NPO 法人段畑を守ろう会) ・西澤昌平(宇和島市教育委員会) |
重要文化的景観 「奥内の棚田及び農山村景観」(松野町蕨生) ・松野東小学校児童による現地ガイド有 ・奥内の里保存会によるアテンド有 ・亀澤一平(松野町教育委員会) |
09:30 水荷浦着、徒歩で移動・見学 (だんだん茶屋、水荷浦の段畑等) 10:10 水荷浦発 10:25 遊子小着 児童による段畑学習成果発表見学 11:20 遊子小発 |
09:40 奥内農村公園着、徒歩で移動・見学
(逆杖のイチョウ、奥内薬師堂、遊鶴羽の棚田、ガイダンス施設) |
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12:00 | 解散 | 宇和島駅前着 |
8.事前申し込み
1日目 不要 10/30(木) 当日に会場へお越しください。
2日目 要 10/24(金)までに下記問い合わせ先までご連絡ください。
※移動手段(渡船・バス)の定員により、お断りする場合があります。
9.問い合わせ先
西予市教育委員会 まなび推進課(愛媛県西予市宇和町卯之町3-434-1)
TEL 0894-62-6415